卒業研究のテーマ:RISCマイコンを用いたPWMインバータによる誘導モータの制御
ということで,卒業研究では最初はせこせこ回路設計して作って,
最後のほうはプログラム作ってぐるぐるモーターを回してました.
卒研で作った実験システムの構成図.
パソコンでマイコンの制御プログラム(C言語)を作成,コンパイルしてマイコンに転送.
そしてそのプログラムでマイコンを動作させてPWMインバータを制御し,誘導機の制御を行ってました.
最終目標は誘導機のベクトル制御だったんですが,V/f一定制御とすべり周波数制御までやったところで,
マイコンの演算速度的にも,研究期間的にも限界を迎えたため達成ならず.もう少したっだんだけどなぁ・・
機会があればまたやりたいけど,既にこのシステムはバラされてるから,また作り直しに・・・
自分で設計してせこせこ作ったのは,ドライブ回路と位相検出回路.
整流回路はダイオードモジュール,インバータには三菱製のDIP-IPM(Intelligent Power Module)を用いています.
で,回路図です.
ドライブ回路
一番右にあるのがDIP-IPMです.そのすぐ左にある,コンデンサやダイオードが集合している部分は,
ブートストラップ回路といって,このIPMを動作させるために必要な回路群です.
動作としては,左(SuperH)から来るマイコンの信号をU2(74AC540)で反転&バッファして真ん中のフォトカプラ
U3〜U8(TLP554)をドライブし,IPMへと信号を入力しています.
一方,IPMのエラー出力端子(FO)から負の信号が出ると,先ほどとは逆にU9(TLP554)を通りU10(4044B)のRS-FF
を通り,U2のOutput-Enable端子をOFFにしてSuperHのインバータ動作信号を遮断し,停止します.
なんとなくわかっていただけましたでしょうか.万が一,わからなくて知りたければ,直接本人に聞いてください.
位相検出回路
この回路は,ロータリーエンコーダ(1200pulse/r)のパルス出力(B)を,カウンタICのU4(74HC4040)
で数えており,1回転で1パルスだけ出すM信号毎にリセットをかける仕様です.
これで1200パルス毎にカウンタがリセットされ,カウンタがオーバーフローすることもない,
というわけです.
おまけ
システムの写真
奥にあるのが,0.75kwの誘導モータです.
そして一番手前(パソコンじゃないよ)の緑っぽいのがSHマイコン(SH7045).
1台28000円します.壊したらお目玉です.壊さなかったけど.
そしてその回路にくっついてるうす緑の回路が,ドライブ回路です.
この研究で一番リソース食ったのは,この回路の設計だったと思います.
この写真を撮った時点では,まだ位相検出回路は付いてません.